世界的な「ショック」な出来事を把握しようと、この前は「リーマンショック」について勉強しました。今回は、オイルショックについて、まとめていこうと思います。
なぜオイルショックが起きたのか?
オイルショック(石油危機)は、主に政治的な要因と経済的な要因が絡み合って発生しました。特に、1970年代に起きた2回のオイルショックがよく知られています。以下、それぞれの背景を簡単に説明します。
第一次オイルショック(1973年)
原因
- 中東戦争(第四次中東戦争):1973年に起きたアラブ諸国とイスラエルの戦争(ヨム・キプール戦争)です。この戦争において、アラブ産油国はイスラエルを支持する国々(特にアメリカや西欧諸国)に対し、石油の供給を制限する措置をとりました。
- OPEC(石油輸出国機構)による価格統制:OPEC加盟国は、石油の価格を急激に引き上げる決定をしました。これにより、石油の供給が減少し、価格が急騰しました。
影響
- 石油価格が一気に高騰し、世界中の経済に大きな打撃を与えました。特に、石油に依存していた先進国では、エネルギーコストが大幅に上昇し、インフレーションや景気後退が発生しました。
第二次オイルショック(1979年)
原因
- イラン革命:1979年にイランで革命が起き、親西欧的なパーレビ国王が追放され、イスラム体制が樹立されました。この混乱により、イランの石油生産が大幅に減少しました。
- イラン・イラク戦争(1980年開始):この戦争も中東地域の石油供給に悪影響を及ぼしました。
影響
- 再び石油価格が急上昇し、世界的な経済不況が引き起こされました。企業の倒産や失業率の上昇が進み、世界的に深刻な経済問題となりました。
まとめ
オイルショックは、石油供給の急激な減少とそれに伴う価格の急騰によって引き起こされたもので、主に中東の政治的な不安定さや国際的な緊張が原因です。また、石油に強く依存していた先進国のエネルギー政策に大きな影響を与え、以後、エネルギー効率や代替エネルギーの開発が進むきっかけにもなりました。
石油はそれほど中東に依存しているのか?
歴史的に見ると石油は非常に中東に依存しています。中東地域は、世界最大の石油埋蔵量と産出量を持つ地域の一つであり、特に1970年代のオイルショックの頃は、世界的に重要な石油供給源でした。ここでは、その理由と現在の状況を説明します。
中東が石油供給において重要な理由
石油依存の影響
1970年代のオイルショックは、世界が中東の石油供給に強く依存していることを浮き彫りにしました。そのため、多くの国々はエネルギー政策を見直し、石油への依存を減らすための努力を始めました。
現在の状況
現在でも中東は依然として重要な石油供給源ですが、世界の石油供給はやや分散化しています。
まとめ
中東は歴史的に石油供給の中心的役割を果たしており、特に20世紀後半まではその影響力が非常に強かったです。しかし、近年は技術革新やエネルギーの多様化によって、世界の石油供給はやや分散されつつあります。それでも、中東の石油は依然として世界経済に大きな影響を与えています。