世界史を学びなおしている筆者が今回目を付けたのは、「坂本龍馬」です。
日本史の中でも人気ある坂本龍馬ですが、彼が一体何を成し遂げたのかまとめてみたいと思います。
坂本龍馬の功績ついて
坂本龍馬は、日本の幕末期に活躍した志士であり、政治家です。彼は主に以下のような功績で知られています。
坂本龍馬
生年月日 1836年1月3日 （1867年12月10日 没）
出身地 土佐藩（現在の高知県）
家柄 郷士（武士階級の中でも下位）
思想・信念 日本の近代化と開国を推進し、封建制度を打破することを目指した。
活動 薩摩藩と長州藩を仲介し、薩長同盟を成立させた。
「船中八策」として、日本の政治改革案を示し、後の明治維新に影響を与えた。
業績 幕府の支配を打破し、新しい国家体制を築くために各勢力をまとめた立役者。海援隊を結成し、商業や軍事面で活動を展開。
評価 日本の維新志士として、近代日本の基礎を築いた重要人物とされている。
薩長同盟の成立
坂本龍馬は、当時対立していた薩摩藩と長州藩の仲介役として重要な役割を果たし、薩長同盟を成立させました。この同盟は、江戸幕府の倒幕運動において大きな転機となり、その後の明治維新へとつながる礎となりました。
大政奉還への影響
龍馬は、徳川幕府に対して平和的な政権移譲を提案し、大政奉還という形での幕府の権力返上を後押ししました。これにより、血を流さずに政権が天皇へと返還され、新しい近代国家体制への道が開かれました。
近代化の提唱
龍馬は西洋の技術や知識に精通しており、日本の近代化の必要性を強く感じていました。彼は日本初の貿易会社である「亀山社中」（後の海援隊）を設立し、国内外との貿易や情報交換を通じて日本の発展に尽力しました。
坂本龍馬は、暗殺されてしまったことで若くしてその生涯を閉じましたが、その思想や行動は日本の歴史に大きな影響を与えました。彼は革新的な視点と行動力を持った人物として、多くの人々に尊敬され続けています。
薩長同盟の背景と成り立ちについて
薩摩藩と長州藩が対立していた背景と、同盟を結ぶに至った理由について説明します。
対立の背景
幕府への立場の違い
外交問題
藩のプライドと影響力
同盟を結ぶ理由
共通の目的: 幕府打倒
坂本龍馬の仲介
西郷隆盛
生年月日 1828年1月23日（1877年9月24日 没）
出身地 薩摩藩（現在の鹿児島県）
家柄 下級武士の家系
思想・信念 日本の改革と武士道精神を重んじ、天皇を中心とした政治体制の樹立を目指した。
活動 薩長同盟を成立させ、幕府打倒の原動力となった。
役職 明治新政府では参議や近衛都督などの要職を歴任。
評価 忠誠心と実直さから「日本最後の武士」と称され、後世においても日本人から尊敬を集めている。
桂小五郎（木戸孝允）
生年月日 1833年8月11日 （1877年5月26日 没）
出身地 長州藩（現在の山口県）
家柄 武士階級
思想・信念 開国と倒幕を目指し、日本の近代化を推進。
活動 倒幕運動の中心人物として薩摩藩の西郷隆盛や大久保利通と協力し、薩長同盟の成立に貢献。
業績 五箇条の御誓文の起草に関わり、新しい国家方針を示した。幕末から明治初期にかけて、国内外の情報収集と改革案を模索。
評価 維新三傑の一人として、政治家・改革者としての手腕が高く評価され、日本の近代化に大きな足跡を残した。
時勢の変化
結果としての薩長同盟
薩長同盟の成立によって両藩は協力し、倒幕運動が一気に加速しました。これが明治維新につながり、新しい日本の基盤を築くことになりました。同盟は戦略的でありながら、当時の日本の政治や社会構造を根本から変える力を持っていました。
大政奉還に坂本龍馬はどのように関わっていたのか？
坂本龍馬は大政奉還において重要な役割を果たしました。彼の関与は以下のような点で特に注目されます。
1. 大政奉還の構想者としての役割
坂本龍馬は、武力によらない平和的な政権移行を提唱していました。彼は、幕府が政権を天皇に返還し、新たな政治体制を作ることで、内戦を避けつつ近代国家を築くことができると考えていました。この「大政奉還」というアイデアは、龍馬が徳川幕府と討幕派の双方を巻き込む形で提示したものでした。
2. 中岡慎太郎との協力
坂本龍馬は、同志である中岡慎太郎と共に、土佐藩の重役たちと協力して、大政奉還の構想を具体化しました。特に土佐藩の後藤象二郎が、将軍・徳川慶喜に大政奉還の提案を伝える際に、龍馬の意見や考えが大きく影響を与えました。
中岡慎太郎
生年月日 1838年5月6日 （1867年12月10日 没）
出身地 土佐藩（現在の高知県）
家柄 郷士（下級武士）
思想・信念 倒幕と新しい日本の建設を目指し、薩摩藩や長州藩との連携を重視。
活動 坂本龍馬とともに「陸援隊」を組織し、倒幕運動の中で政治活動や情報収集を行った。
業績 維新志士として、土佐藩の動向を動かしつつ全国的な倒幕運動を支援。
評価 幕末の志士の一人として、日本の近代化のために命をかけた人物。坂本龍馬と共に、志半ばで倒れたことで、後世においてもその意志が讃えられている
3. 将軍・徳川慶喜への影響
龍馬は直接将軍と会って交渉したわけではありませんが、彼の思想や計画は後藤象二郎や他の討幕派を通じて慶喜に伝わり、最終的に慶喜は大政奉還を決断するに至りました。この決定は、幕府を倒そうとしていた勢力にとっては意外なものでしたが、武力衝突を避けるという点で坂本龍馬の意図した通りに進んだと言えます。
4. 日本の未来を見据えた構想
坂本龍馬は、「船中八策」と呼ばれる政治改革案を作成し、それが後の新政府の指針となりました。この中には、新政府樹立後の体制として三権分立や近代化を見据えた政策が盛り込まれており、大政奉還後の日本がどのように進むべきかを示していました。彼のこうした構想力は、ただの仲介役を超えて、新時代のビジョンを描いていたことを示しています。
まとめ
坂本龍馬は大政奉還の実現に直接手を下したわけではありませんが、そのアイデアと説得力で幕府を平和的に終わらせ、新政府を成立させる土台を築くことに貢献しました。彼の思想や行動は、武力を避けながらも日本を近代国家へと導く重要な一歩を支えたと評価されています。
